【活動報告】「食と口」から在宅療養を支える!歯科・ST・栄養 連携セミナー&配食サービス試食会レポート
- 1月26日
- 読了時間: 4分
こんにちは、地域連携看護師会です。
住み慣れた地域やご自宅で、最期までその人らしく過ごすために欠かせない「食」と「口」の健康。先日、戸田中央総合病院を会場に、「歯科・ST・栄養 在宅支援セミナー」を開催いたしました。
今回のセミナーは、単なる講義にとどまらず、実際の「食」を体験する試食会も交えた実践的な内容となりました。地域のケアマネジャー様、看護師、医療・介護従事者の方々に多数ご参加いただいた当日の様子を、詳細レポートとしてお届けします。
■セミナー開催の背景と目的
「食べることは、生きること」と言われますが、在宅療養において「口から食べること」を支えるためには、多くの専門知識が必要です。
噛む力や飲み込む力に問題はないか?(歯科医師・ST)
今の食事形態は合っているか?(ST・管理栄養士)
十分な栄養は摂れているか?(管理栄養士)
今回のセミナーでは、これらの専門職(歯科医師・言語聴覚士・管理栄養士)が講師となり、職種の垣根を超えて「明日から使える実践的な連携」について学びを深めました。

■【体験レポート】五感で学ぶ!高齢者向け配食サービス試食会
今回のセミナーの大きな特徴は、座学で学んだ知識をその場で確認できる「試食体験会」です。高齢者向け配食サービス「まごころ弁当」様に全面的にご協力いただき、実際に利用者様のご自宅へ届けられているお弁当を会場にご用意いただきました。
▼会場にずらりと並んだお弁当
会場のテーブルには、様々な種類のお弁当や栄養補助食品が並びました。
(ここに「試食全体」または「まごころ弁当さんの看板が写っている写真」を挿入)
一口に「配食サービス」といっても、その種類は非常に豊富です。今回は、以下の比較を行いました。

食形態の比較(普通食・刻み食・ムース食)噛む力が弱くなった方向けの「刻み食」や、飲み込みに配慮した「ムース食」。見た目はどう違うのか、スプーンですくった時の固さはどうなのか、実物を前に比較を行いました。

制限食のバリエーション(たんぱく調整食など)腎臓病などで食事制限が必要な方向けの「たんぱく調整食」も5種類展示されました。「制限食=味が薄い」というイメージをお持ちの方も多いですが、実際にどう工夫されているかを確認しました。

栄養補助食品・主食の比較「アイソカルゼリー」などの高栄養食品や、全粥・米飯の水分量の違いなども展示され、細やかな配慮が必要であることを再認識しました。

▼「あ、これなら美味しい!」参加者の驚きの声
参加者の皆様には、実際にこれらのお弁当を試食していただきました。

会場からは、多くの発見の声が上がりました。
「ムース食を初めて食べましたが、出汁の味がしっかりしていて美味しいです。これなら利用者様にも勧めやすいと感じました」
「刻み食の大きさやとろみ具合など、実際に自分の舌で確かめることで、食事介助の際の注意点が具体的になりました」
「たんぱく調整食でも、見た目の彩りが良くて食欲が湧きますね」

専門職自身が「味」や「食感」を知っていることは、患者様やご家族へ食事指導をする上で、非常に大きな説得力となります。
■参加者アンケートより:多職種連携の手応え
セミナー後のアンケートでは、多くの参加者から熱心な感想をいただきました。その一部をご紹介します。
【看護師の方より】「訪問歯科や管理栄養士、言語聴覚士といった多職種との連携が非常に重要であり、みんなで患者様を看る必要性を強く感じました。自分ひとりで抱え込まず、専門家に繋ぐ視点を持ちたいと思います」
【ケアマネジャーの方より】「言語聴覚士(ST)さんのお話が大変ためになりました。飲み込みの機能が低下した方への支援について、具体的なイメージが持てました」
【訪問看護師の方より】「在宅での栄養管理に難しさを感じることが多かったのですが、今日の実践的な内容を聞いて、普段の情報収集や観察を大切にしたいと改めて思いました」
事務職の方からも「話が分かりやすかった」との声をいただき、職種を問わず「地域で支える」という意識を共有できた貴重な時間となりました。
■地域連携看護師会について
私たち地域連携看護師会は、2013年の発足以来、埼玉県南部保健所や川口市保健所管内の医療機関を中心に活動しています。
患者様が退院した後も、地域で安心して療養生活を継続できるよう、「顔の見える連携」を作ることが私たちの使命です。医療・介護の枠を超え、今回のように配食サービス事業者様とも協力しながら、地域全体のケアの質を高める活動を続けてまいります。
■これからの展望
アンケートでは、次回取り上げてほしいテーマとして以下のリクエストをいただきました。
認知症ケア
ACP(人生会議)・看取りの体制づくり
診療報酬改定のポイント
今回の「食と栄養」の学びに続き、これからも地域の皆様の関心が高いテーマでセミナーを企画してまいります。専門職同士の繋がりを強め、支援の輪を広げていくことが、地域の皆様の安心な暮らしに繋がると信じています。


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